チェンマイの有名な史跡「Wat Chedi Luang」のすぐ隣にあるため見過ごされてしまうけれど、個人的にはこの木造寺院「Wat Phan Tao」の美しさはタイのお寺の中でも際だっていると思います。何と言ってもヴィハーンと呼ばれる本堂がチーク造りであることで何か心が安らいでしまいますね。作りも非常に美しい。 このお寺の特徴は本堂入り口の破風にあります。破風の三角形部分に気高くも悠然とした誇らしげな姿を誇示する孔雀。その孔雀の両脇にはナーガを支える猿。そして興味深いのは孔雀の下で寝ている犬です。もともとこの本堂は第5代チェンマイ王Chao Mahotra Prathet , Phra Chao Thanan Mahawong (1847 - 54)の王宮の一部であったものをお寺に寄進したもので、王のシンボルである孔雀の下にいる犬は、この王の干支ではないかといわれています。 本堂に鎮座する仏像からはサーイシン(聖糸)と呼ばれる白い木綿の糸が蜘蛛の糸のようにのび本堂中に張り巡らされています。このサーイシン、タイ人が手首に巻いているのを見かけたことがあると思います。僧侶や家族が気を込めて巻いてくれます。また結婚式でもサーイシンを巻いてもらうことが重要な儀式の一つになっています。しかしお寺の仏像に巻き付けられているサーイシンは流石に迫力が違いますね。
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