一昔前の市販のサートーは不味くて呑めたものではなかったのですが、タクシン政権時にサートーの醸造が解禁されてから全国で復権し、今ではかなり美味しいものも作られるようになってきました。タクシン政権以前は密造酒としてしか作れなかったことから、美味しい自家製に混じってかなり危なく酷いものも出回っていたのです。ライスワインと呼ばれることから分かるように、タイのもち米から作られるどぶろくです。つまり日本酒ですね。概して甘いものが多いのですが、中にはスッキリと呑み易いものもあります。特に最近はOTOP(タイの一村一品運動)ブランドでいろいろ出ているようで、選択肢も広まってきました。画像のサートーはOTOPのものです。やや甘口ですが、冷やして呑むと呑み易く美味しいです。ボトルはハイネケンもどきで興ざめですが味はなかなかです。値段も格安なのでお勧め。
カエルは旨い。その味は鳥肉を上品にした淡泊な味でとてもヘルシーです。タイでは様々な料理方法でカエルが食されますが、一番シンプルで美味しいのはこの丸焼き。こんがりと焼けた皮がまた美味しいです。他にも唐揚げにしたり、ゲーン(カレー)の具にしたりと様々。地方に行くとカエルの皮だけを集めて束にした状態で乾物屋で売っていたりもします。食べ物は見かけや先入観だけで判断してはいけません。まずは食してみましょう。絶滅の危機に瀕している両生類を食べちゃうのはちょっと気が咎めるのですが、まあほんのちょっとだけということで、ごめんなさいカエル君。丸焼き状態で売られていたのはトンブリの市場。ここのお店、焼き芋とカエルの丸焼きを売っています。芋とカエルという組み合わせ。そしてビールの肴にぴったりの香ばしいカリカリ皮はメーチャンの郷土料理屋で。
花が落ちたあとの蜂巣の中に蓮の実は隠れています。この蓮の実、生でも食べられます。蜂巣の中の実を取り出して、おでこにポコンとぶつけて中の白い実を取り出して食べるのです。お味は、生のものは薬みたいであまり美味しくはないですが、ちょっと調理してあげるととっても美味しくなります。市場やスーパー等で売っている乾燥したものを6時間ほど水につけてから戻します。それから塩を加えて茹でるとほくほくのお豆のような美味しさ。ビールのつまみにぴったり。茹でたピーナッツのような食感ですね。ビールがすすみますよ。こんなに美味しい蓮の実、酒の肴だけにしておくのは勿体ない、ということで昆布と一緒に炊き込みご飯にしてみました。栗ご飯のように甘くならないので辛党には食べやすいです。蓮の実は漢方でも重用される健康食品、蓮根もさくさくとして美味しいですが、これからは蓮の実もご家庭のメニューに入れてあげるといいかも。もう一つ美味しく食べられる方法はカレーです。日本式のカレーでもいいですが、インドカレーには豆を使ったカレーがたくさんあります。そのカレーにこの蓮の実を使っちゃうわけです。美味しいですよ。
屋台版のポー・ピア・ソットです。つまり生春巻きですが、正式な生春巻きではなくお菓子感覚のヤツです。春巻きに使われるライスペーパーではなく小麦を使ったクレープ生地だから食感がかなり軽い。甘いタレがついているのが苦手だけど、一緒についてくるあまり辛くないチリと一緒に食べるとこれが美味しい。このチリ、たまに少し辛目のものにあたるとちょっと嬉しくなる。タイのお菓子によくついてくるピッキヌー(プリックキーヌー)でもいいかもしれない。ポー・ピア・ソットはクイティアオ屋さんの前に屋台を出していることが多いのかな、そんな感じがする。チェンマイはペッガームホテル前の有名店「ロットヌン」前に出しているポー・ピア・ソット屋さんはかなり美味しい。ここロットヌンの魚のヌードルやルークチンは絶品です。この絶品ヌードルとポー・ピア・ソットの相性がぴったし。画像は市場近くのもう一つの美味しいポー・ピア・ソット屋さんのものですが、作りはこちら方が綺麗かも。
アンチャン(蝶豆・バタフライピー)という花です。鮮やかな青色の大きな花が蝶に似ていることから蝶豆・バタフライピーと名付けられます。タイでは天然の染料としても古くから使われています。香りも味もほとんど無いことから飲料やお米、お菓子等を綺麗な青色に染めるのによく使われています。アンチャンで染められたお菓子、一見すると合成着色料で染められた危ないお菓子にみられてしまいますが、この綺麗な色はまったくの天然染料です。ハーブティーとしても飲まれていますが、アンチャンだけでは味がしないためあまり美味しくはありません。だからお砂糖を加えて味付けするようです。マナオも入れちゃいますね。ちなみに、このアンチャンのハーブティーにマナオ(ライム)を少し垂らしてあげると、あら不思議、そのマナオの分量に比例して紫色に変化します。ほんのちょっとのマナオなら青色、それが分量を加えるに従って青色が濃くなり紫色になっていきます。カオニャオ(糯米)をこのアンチャンの青色で染めているのはよく見かけますね。カオニャオだけでなく普通のお米だって染めちゃいます。画像はカオ・ホーム・マリ(ジャスミンライス)をアンチャンで青く染めたものです。優しく綺麗な青色が不思議な美しさです。このお米はバンコクの普通のスーパーマーケットで売られているので誰でも容易に手に入ります。天然染料を用いて色をつけるのは、他にカミン(ターメリック)で綺麗な黄色に染められたものが有名です。カミン(ターメリック)もアンチャン(蝶豆)も殺菌・抗酸化作用もあるため、化粧品やスパなどでも使われています。
タイ南部の美味しい豆。サトー豆(ねじれふさ豆)。美味しいけどかなり臭いです。特に朝のトイレは強烈なニオイになるのでご注意。しかし、臭いけどもの凄く美味しい、南部を代表する食材です。かつてはバンコクではなかなか手に入らずにトンブリーまで買い出しに行ってました。代表的な料理はこの「パット・プリック・クルアン・ゲーン・サトー・サイ・クン」という海老とサトー豆のカレーです。プリプリの海老とサトー豆がプリック・クルアン・ゲーンによく合います。今までで一番美味しいタイ南部料理を出してくれたのがチェンマイの「チャン・ホーム」という南部料理レストラン。バンコクの「クルア・タクシン」というお店も、オーダー時にローカル向けの味付けにしてくれるように言えばそこそこ美味しくなりますが(何も言わないとツーリスト向けの味付けになってしまいます)、ここ「チャン・ホーム」の料理は絶品でした。何をオーダーしても外れることがなく無茶苦茶に美味しかったです。ところが、センターエアポート近くのゴルフ場に移転してから駄目になりました。まったく味が変わってしまい、食べられたものではなくなってしまったのです。以前からのお客はみんな離れてしまい、今はゴルフ場のお客ばかりです。とっても残念。悲しいです。 さて、このサトー豆。カレー料理でも美味しいですが、ナムプリックにつけてそのまま食べても格別です。その際、莢を捨てては勿体ない。この莢も食べられます。ちょっと渋いですが、これも慣れると病みつきになります。生のサトー豆が苦手な人はちょっと焼いてあげると美味しいですよ。生が駄目な人でも香ばしくて甘みが出るので美味しく食べられます。 そう言えば野生のチンパンジーがサトー豆を食べている映像をテレビでやっていました。身体に良いみたいですよ。
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